
「日光東照宮」は、1617年に建てられた、江戸幕府初代将軍・徳川家康公が祭られた神社です。
「日光の社寺」として、世界遺産にも登録されており、境内には、国宝8棟、重要文化財34棟を含む55棟の建造物が並んでいます。

建物が豪華で有名ですが、建物の中にも有名な彫刻や絵があり、見どころの一つとなっています。今回は日光東照宮をご紹介します。
<重要文化財>三猿/神厩舎(しんきゅうしゃ)

昔から猿が馬を守るとされているところから、長押上には猿の彫刻が8面あり、人間の一生が風刺されています。
二面目に登場する「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿の彫刻が有名です。
こちらは好奇心旺盛な子供が悪いことを「見ざる、言わざる、聞かざる」という様子を表しているそうです。
五面目には下を向いて落ち込んでいる猿と、隣で背中に手を添える猿がいました。
こちらは「挫折」と「励まし」を表しているそうです。

<国宝>眠り猫
こちらは眠っている猫の彫刻で、左甚五郎が彫ったとされています。
この「眠り猫」、実は寝ているように見せかけて、いつでも飛びかかれる姿勢をしていることから徳川家康公をお守りしていると言われ、また裏側で雀が舞い遊んでいても「猫も寝るほどの平和」と言う意味も込められているそうです。

<国宝>陽明門
天井画も見ごたえがあります。
陽明門の通路には2面に龍の天井画が描かれており、 北側の「昇り龍」と南側の「降り龍」 が対を成しています。

西浄
東照宮の建物の中でただ一つ、何の彫刻もない建物があります。立ち入りも禁止されている「西浄」、実は神様のトイレと言われています。漆塗の9つの便器は、作られてから今まで、人間はだれも使ったことがないそうです。

日光東照宮はパワースポットとしても有名です。
その理由の一つとして、日光が江戸城(現在の皇居)の鬼門にあたるためと言われています。日光は江戸城から見るとちょうど真北に位置し、これが江戸城の鬼門にあたります。その鬼門の位置である日光東照宮に徳川家康を「東照大権現」、つまり江戸城の守護神として祭ったため、強力なパワースポットになり得たということです。
日本が誇る名所「日光東照宮」へ是非一度行ってみてください。